リスキリング レッスン3 IT/DX資格・知識をゲットしよう

リスキリング

IT/DX資格・知識はリスキリングとは非常に相性が良い分野です。

リスキリングスキルとしてIT/DXは常に人気のスキルです。

ITやDXに関連する資格や知識の取得は、個人のキャリア開発だけでなく、所属する企業の競争力強化にも寄与するため、社会人にとって魅力的なリスキリングの分野となっています。

産業構造の変化への対応

デジタル化が進む現代では、産業構造が大きく変化しており、それに伴い新しい技術や知識が求められています。ITやDXはこの変化に企業が素早く対応していくための重要な分野であり、一時的なものではなく、中長期的にみても社会から求め続けられる分野と言えます。

市場価値の向上

ITやDX関連の資格は、個人のスキルを客観的に証明する手段として社会で認識されているため、キャリアアップや転職市場で、個人の競争力を高める効果があります。

組織内でのスキル多様化

企業は従業員のスキルセットを多様化させることで、内部からのイノベーションを促進し、組織全体の競争力を強化することができます。

IT/DX推進の必要性

IT/DXはビジネスモデルや経営を変革し、競争上の優位性を確立するために不可欠なものとなっています。そのためには適切や知識やスキルが必要であり、個人のリスキリングがその役割を果たします。

セキュリティリスクの管理

デジタル技術の知識不足はセキュリティリスクを引き起こす可能性があるため、リスキリングによる社員教育はその防止策としても有用です。

タイトルに、資格だけではなく、知識と書いたのにはワケがあります。

IT/DX関連の資格や試験について、どのようなものがあるのかはネットを叩けばすぐに分かりますが、試験合格した場合に資格が与えられるものとそうでないものがあるからです。

試験に合格しても資格取得とはならない試験であっても、ネット上には『いま取得すべきIT資格』などと誤認するような表現で説明されている場合があるので、試験にパスした場合に、資格を取得することが出来る試験なのかどうか、事前にしっかりと確認しておくと良いでしょう。

民間資格

  • 民間の団体・協会・公益法人・企業によって独自の審査基準が設けられた資格のことです。
  • 国家資格として指定されている以外の資格は全て民間資格となります。 

国家資格

  • 国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事できると証明される資格のことです。
  • 国家資格といっても実は300以上あります。超難関国家資格である医師や弁護士から、馴染みのある美容師や自動車整備士、実はクリーニング師といった資格も国家資格です。

国家資格を得るためには国家試験を受ける必要がありますが、国家試験を受けても国家資格が得られないものもありますので注意が必要です。

国家試験

  • 国が実施する試験のことです。
  • 合格すると国家資格が与えられる国家試験がある一方で、合格しても国家資格にはならないものもあります。
  • 国家資格が与えられる代表的なものとして、医師国家試験(厚労省)、司法試験(法務省)、税理士試験(国税庁)などがあります。
  • 国家資格にならないものとしては、各種技能検定試験などがあります。技術士試験(公益社団法人日本技術士会)、情報処理技術者試験(独立行政法人情報処理推進機構)、ウェブデザイン技能検定(特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会)などがその一例です。

次に、IT関連のスキルを取得するにあたって、ITSS(IT Skill Standard/ITスキル標準)の定義について理解しておく必要がありますのでご紹介します。

ITSS(IT Skill Standard/ITスキル標準)

日本においては、ITの高度な専門知識と技術を持つITプロフェッショナル人材の教育・育成を目的として、経済産業省が策定した、IT関連サービスの提供に必要とされる能力・知識を明確化・体系化したIT Skill Standard/ITスキル標準(以下、ITSS)が設けられており、IT領域のサービスを提供するうえで必要なスキルが定義付けされています。

ITSS(IT Skill Standard/ITスキル標準)の定義

ITSSでは以下について定義付けがなされています。

IT領域の職種(横軸):11職種、38の専門分野

ITのレベル(縦軸):レベル1〜レベル7

そのうち、「情報処理技術者」に関連する試験・資格としてはレベル1(初級)からレベル4(中級)まで準備されています。

なお、レベル5(上級)からレベル7(最上級)については、研究者や実地(現場)で身につけるものとして、試験・資格は準備されていません。

IT/DX関連の国家試験(レベル1(初級)からレベル4(中級))

レベル1:全ての社会人向け

ITパスポート試験

業種や年齢を問わず、ITを活用する全ての社会人・学生が備えておくべき基礎的な知識を有していることを証明できる国家試験として近年非常に人気の国家試験です。ITを正しく理解し効果的に活用するためのIT能力を身につけることができます。企業によっては全社員に取得を義務付けしている企業もあるほど、メジャーな試験となっています。

レベル2:ITの安全な利活用を推進する方向け、情報処理技術者向け

情報セキュリティマネジメント試験

国家試験「情報処理技術者試験」の新たな試験区分として平成28年度春期から創設された試験です。

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通して組織の情報セキュリティ確保に貢献し、脅威から継続的に組織を守るための基本的なスキルを認定する試験です。以下の方が対象となり得ます。

  • 業務で個人情報を取り扱う全ての方
  • 業務部門・管理部門で情報管理を担当する全ての方
  • 外部委託先に対する情報セキュリティ評価・確認を行う全ての方
  • 情報セキュリティ管理の知識・スキルを身に付けたい全ての方
  • ITパスポート試験合格から、さらにステップアップしたい全ての方

基本情報技術者試験

ITエンジニアとしてキャリアをスタートさせるならば先ずはこの試験を受験し、ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けましょう。

レベル3:情報処理技術者向け

応用情報技術者試験

ワンランク上のITエンジニア試験です。技術から管理、経営まで幅広い知識と応用力が身つつく試験と言われています。

システム開発やIT基盤構築などの局面でのパフォーマンス発揮が期待出来る試験ですが、難易度は相応に高く、合格率は20%台です。

以下、レベル4からはリスキリングという観点を超えた専門的な知識・レベルが要求されるものになりますので、参考までに試験名だけ記載しておきます。

よりレベルの高い知識・資格を得るためには有益な試験となります。

レベル4:情報処理技術者向け

ITストラテジスト試験

システムアーキテクト試験

プロジェクトマネージャ試験

ネットワークスペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験

エンベデッドシステムスペシャリスト試験

ITサービスマネージャ試験

情報処理安全確保支援士(国家資格)

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